ぜし論

社会人ガンダマーによる分析と考察 ご意見・ご感想等、お気軽にコメントください!  X(旧Twitter)→@chihahumi3

『シールドを使おう〜ステップアップのために〜』

※前回の続きです。話は特に繋がってませんが一応3部に分けて書いてます。

 

2022/08/11 加筆・修正

 

ステップアップを目的とした第2回は万人が使えるシステムでありながら意外と上手く使えない/使い所がわからないと感じてる(かもしれない)『シールド』についてになります。

(※前記事でも説明は挟んでおきましたが中級者向けです。とはいえ知識0からでも読めると思います。)

 

 

シールドとは

相手の攻撃を防げます。

その名の如く相手の攻撃を防ぐ目的で使うことが主です。

少し面白いのはシールドと一概に言っても機体によっては腕で行うため、ビームを肉体で受け切る…なんてのもこのゲームのシュールポイント。

細かいところだと自分が抜刀/納刀でシールドのモーションが違う機体が存在しており、細かい演出にも力が入っているのがこのVSシリーズだったりします。

 

格ゲーを嗜んでいる人にはVSシリーズのシールド概念は若干受け入れられない部分があるかもしれません。

私も好きで格ゲーの配信とかは見ますが、しゃがみガードに中段攻撃を合わせる…といった崩しがありません。

正面からでも捲れる武装はありますが、まず根本的にVSシリーズのシールドは他のゲームのガード手段とは仕様も用途も違うことは知っておくといいでしょう。

逆に言えばシールド(ガード)は回数制限が無いので、どんな状況であっても張り続けられる=ブレイクしないのは大きな違いだと思います。

 

 

シールドの仕様

スマブラやスト系のようなガーキャンや反確を取るような使い方は基本的にできません。

反応込みで身を防げるだけのシステムと受け入れたほうが楽です。

一方で、回数に制限が無かったり、成立による数値的メリットが大きいなど、VS特有の仕様が幾つかあります。

身を守るという一点に関してはブレイクされない事で優秀であると同時に、シールド成立によってリターンを伸ばさせない側面があるのが対人戦では非常に重要となってきます。

 

「シールドの詳細な仕様」

正面であれば相手の攻撃を全て防げる

入力から発生まで1F

1回シールドを出すと僅かに次のシールドを連続で出すまでが長くなる(シールド硬直)

正面を向く

慣性を完全に打ち消す

入力の優先度が高く先行入力するとシールドが出る(※BD硬直を上書きできる恐らく唯一の行動。ほぼ同時入力でも発生する)

攻撃を防いだ際にBDが1割回復

攻撃を防いだ際に10%の補正が付与される

攻撃を防いだ際に1回目のみ覚醒が僅かに溜まる(シールドしたまま2回目の攻撃を受けても溜まらない。一度シールドを解除すれば再度溜まる)

格闘を防いだ際に両者共にノックバックが発生し、相手にのみ自機より長い硬直が発生する

攻撃を防いだ際に自機にかかっている補正が継続する(正確には補正が切れる3s以内にシールドを成立させるとそこから補正が切れるまで再び3sの時間が必要になる。これはシールド補正も同様)

シールド成立中は特殊なSAで複数hitでよろける攻撃ではよろけません。

また、シールドをキャンセルするにはBDボタンを押す動作しかできません。

逆に言うとシールドはジャンプ押しっぱなしでも解除できる上にジャンプをしたという処理が割り込むので次のシールドを無硬直で出せます。

 

下記で説明する部分としては

・入力優先度と先行入力

・シールド補正

・覚醒溜め

この3つになります。

ステップアップの目的としてはシールドを使う事で本来3回触られたら落ちる状況を4回にできる重要性、並びにシールド成立によって得られる恩恵をどう活かす/狙うかを考えるものとします。

個人的にシールドをうまく使えるようになると実力が同じ程度の相手に差をつけられると思っています。

実力の離れた相手に対してはシールドが読まれたり、シールドから逆にこちらが確定してしまう行動もあったりするので一辺倒には言えませんが、少なくとも相手はシールドの使い方が上手いと仮定すれば実力の離れた我々に差をつけることは容易ということになります。

シールドを適正に使う事で得られる恩恵を知識と知る事で、今後の役に立てば幸いです。

 

 

①入力優先度と先行入力

結論から言えばヤバイと思った時迷わずレバガチャをしましょう。正確には上下にですが。

入力優先度が高くBDの出だしや持続でも入力の時点でシールドはすぐ出ます。

例えば置きゲロビなんかに不意に入りかけた際、このゲームはどういうわけかシールド成立範囲が自機の当たり判定よりも広く、ゲロビに当たる前に防ぐという少し不思議な現象になります。

しかしながら、重要なのは置かれている射撃や流れている射撃に対して、反応さえできればかなり猶予のある防ぎ方ができるということです。

相手にわざわざ美味しいダメージをくれてやることはありません。

 

百式の置かれているメガバズなどによく当たってしまう人はすぐにシールドを入力するのも手です。

置かれている射撃に反応していても食らってしまうというケースの場合、その大半が機体の慣性を残した状態で相手の射撃に入ってしまっているケースが大半になります。

斜めに慣性ジャンプした時など0.2〜3マス分着地後にズレる現象はコレですね。

シールドは自機にかかっている全ての慣性をニュートラルに戻せるため、シールドを入力する事でブレーキをかけると考えれば分かりやすいかと思います。

 

置きゲロビに限らずあらゆる緑ロック射撃にシールドは便利です。

防げなくても無闇に機体を動かなさい事で事故を防ぎ、防げたのなら覚醒も増えて美味しいです。

流れてきた弾によく当たってしまう人はシールドを入力してみましょう。緑ロックから出てる弾は誘導していないので、変に動くと逆に当たってしまいます。

 

BDしてからシールドすると最速で発生する仕様を活かすと近距離で役に立ちます。

相手に高発生/強銃口/広範囲いずれかの武装を出してからBD→シールドと入力すると、相手の反撃を防ぎつつこちらの武装だけ当てることが可能です。

上級者同士ではこのテクニックで試合が動くことも多いです。

特にアシストは自機とは違う位置から攻撃してくれるため、アシスト→BD→シールドはアシストを持つ機体ならこちらも普遍的に使えます。

起き攻めでも非常に有効な手段であり、自分が知らないと狩られやすい行動です。

攻守においてBDから最速でシールドが出せると近距離は解決しやすいので、ヤバいと思ったら何か武装を出してシールドを入れ込んでみましょう。特に覚醒にやることが無くなった時はこの行動を推薦しています。

BR程度の発生があればほぼ全ての武装で可能…というよりはBDした際に弾が出てればなんでも良いです。

あくまで近距離で使うとしたらBRくらいの発生が目安になります。

ゲロビのように自機が攻撃モーションを続けないといけない武装ではできません。

近距離に関わらずBD→シールドは中距離の撃ち合いでも不意の被弾を抑えられるので、相打ちのタイミングや相手の高弾速系に対して反応で入力してみるところから始めるといいかもしれません。

 

今回の話とはあまり関係ありませんが、シールドは発生前だとジャンプを先行入力可能です。

具体的にはレバー後→前でシールドが出るので、レバーを後に倒した時点でジャンプボタンを1回押しておくと次のジャンプボタンを含むコマンドは内部ではシールド処理をしつつもBDをしたという状態になります。

その後、レバーを前に倒した際に特射/特格を入力すると、内部的にはシールド→BD→特射/特格という処理になるため、シールドの後に入力したBDの慣性が乗った世間一般にいう滑り特射/特格ができます。

※詳しい処理

コマンドの処理としてはシールド中のジャンプボタン1回がその次のBDを発生させるための2回押しの内1回分とカウントされます。

次に入力する特射/特格はジャンプボタンを含むコマンドであるため、内部では特射/特格を発生させるための射撃or格闘ボタン+ジャンプボタンの『ジャンプボタン』が先ほどシールド中に入力したジャンプボタンと合わさりBDをしたという判定になる模様。

つまり、ジャンプを1回押した後に特射か特格を入力するとBDをしてから特射と特格を出したという処理になるわけです。

このゲームはシールドの先行入力優先度が最も高いですが、実はその次に高いのはジャンプボタンだったりします。

なのでジャンプ1回押した後に特射か特格を押すとジャンプボタンを使ったアクションが優先(この場合ジャンプ+ジャンプで起こる「BD」が最優先)されるため、内部では上記の処理になることが論理的に証明されています。

この仕様を応用すると正面を向く仕様も内部的にはレバー後→前の前入力段階で発生している扱いのため、特に武装自体に制約がない限りは背中を向けた状態でも正面を向いて特射/特格を出した扱いになります。

これも正確にはBDをしたという処理だけが残存しており、実際にはBDは出ません。

見た目上はシールド(向き直り)から直ぐに特射/特格が出てるように見えます。(※一応ジャンプだけを押せばBDは出ます)

この仕様はアシスト→メインで降りられる機体にとっては非常に有用で、アシストという武装は自機が背中を向けた状態でも振り向きという概念は無いものの、機体本体は振り向かない点で次のメインが振り向きになるので落下できない問題点があります。

それをこのシールド→ジャンプa→特射/特格(ジャンプb)で解決できます。

メインの落下までを総称すると『盾アメキャン』というテクニックがこれに該当します。

ジャンプ1回押しから特射/特格でも滑るんですが、シールドを挟むことで自機が背中を向けている状態を正面に矯正させられるので確実にメインは振り向きません。

シナンジュとかリボガンはこれができると自由自在に降りれます。

文字で説明すると難しいですが手元動画やスローの解説動画を見ると大変わかりやすいので、興味がある人は滑り特射とかで調べてみてください。(※家庭用FBでも練習できます。)

これを更に応用すると盾アチャキャンという概念も出てきますが、現状そのテクニックが使えるのはほぼサザビーだけとなってしまったのであまり意味はありません。

盾アメキャンは知ってるけど上手く出ない人はシールド入力してジャンプ→特射と早めに入れてみましょう

コツは1回目のジャンプと特射はハッキリ分けて入力することです。

 

 

②シールド補正

とりわけ重要です。個人的に他の要素よりも重要。

意識するのとしないのとでは全く減り方が違うので、まずこの仕様がどう強いのかを知るべきだと思います。

 

シールドを成立させると自機に10%の補正がつきます。(相手の攻撃の1回目を防いだ場合のみ。被弾→シールド成立では乗らない。)

無補正で成立した場合はその後に食らうダメージを最低1割は減らせることになります。

仮にシールド成立後にBRのような中威力重補正の射撃を3回喰らう場合、最初に10%の補正があることで、最終的には本来の数値の70%で済みます。大変オトク。

この10%の補正は最初に入るとその後の被弾は全て安くなると考えて差し支えありません。

単純にやらないと損です。デメリットはありません。

 

この10%という数字にピンと来ない人もいると思いますが、このゲームは実のところ威力<補正のゲームでして、複数回相手に攻撃をする場合はどうしてもダメージ減衰の影響を受ける補正の方が重要です。

対して威力が高ければ補正の影響は少なくて済むものの、基本的には回数が入らないものに多く設定されている(単発CSなど)ので、少ないアクションでのダメージ効率には優れる代わりにそれ以上は伸ばせません。

これは格闘機を使ってると切っても切り離せない仕様でして、10%が機体にある状態からコンボをしても全く火力が出ないと思って頂ければ簡単でしょう。

そもそも格闘とは射撃に比較してリスクを負っている代わりに同じか近い威力で「補正がいい」ものです。

一般的な格闘の初段の威力対補正は65/18%ですが、70のBRを3回当てるよりも格闘1回からBRを2回入れる方が火力は伸びます。

それがシールド補正で10%入ってからだと58/28%です。こう考えると恐ろしくないですか?

リスクを背負った攻撃の威力が落ちた上で補正値の合計はBRと2%しか差がない。つまり射撃と変わらないと言ってもいい。

数字の話は人によってはアレルギーが出るかもしれないので早々に切り上げますが何が言いたいかというと

『補正10%が先に入るとその後に当たる攻撃は全て最低1割はダメージが落ちてる』です。

 

全ての攻撃には補正値が設定されており、当てる回数が多ければ多いほど終盤のダメージは下がります。

このゲームには最低保証システムによりどれだけ補正が溜まっても10%はダメージが保証されてはいますが、その1割に到達するまでがシールド補正によって早まると単純に火力のピークが直ぐ来てしまいます。

これは多段ヒットや複数回相手に触れる格闘の派生などでは特に影響が大きく、最低保証に行き着くまでが早いと本来効率の良い攻撃部分が低威力で補正を溜めるだけのものになりがちです。

格闘機は格闘で飯を食べてるわけですが、初段の時点でシールド補正が乗っているとそもそも初段の威力から10%引かれるので割りに合いません。

VSシリーズの補正値計算は当てた攻撃aの○%が次の攻撃bの威力○ダメに乗る仕様になってます。

最初の1回目だけはあらゆる攻撃は実数値(生ダメ)が入るので、基本は低補正のものを当てたいのですが、シールド補正は相手にダメージが入らず補正だけが乗るので、兎にも角にもダメージの計算が減算式であるVSシリーズに於いては1回目から10%ダメージが低くなると最終的な数値は実数値の1割減で収まるものでは無いということです。

コスト毎に設定されている根性補正や防御補正などを含めると、3025のコスオバ120というラインをシールド補正込みでは確殺できないことがザラにあります。

各種補正は個別に乗るので、ダメージをもっと減らしたい場合は複数の補正を自分に付けると効率がいいです。

FAZZなんかは常に自分に20%防御補正が付きますからシールド挟むとノーダメージで30%の補正から相手の攻撃を受けられます。普通に硬過ぎです。

逆に言うと補正が入ってしまった状態では複数回触るよりも単発120などの武装を早めにぶつけてしまう方がいいです。

例えばBRであれば概ね3回当てればダウンします。

補正が入った状態で3回BRを当てる威力対効率とBR1回+単発120を当てる威力対効率を考えた際、BDをして次のBRを当てるよりもセカインのようなテクを使えば同じかそれ以上の火力で補正の影響を軽減できます。

単発高威力系はそれ以上ダメージを伸ばすことはできませんが、ダメージが回数触っても伸びない際には早めに切り上げた方が火力を伸ばせるという典型的な例です。

 

これら数値という部分に関して言えばシールド補正によるノーダメ10%というのが如何に破格かわかると思います。

高威力高補正の覚醒技などはシールドが入ると50ダメ前後落ちる(乱舞前半で90%溜まる)ことが多いですし、今作でよく聞く最低保証値という部分がスポットライトを浴びているのはコレが1つ原因です。

しかし、最近では上記に書いた補正が溜まった時の多段ヒットや回数のある派生の効率が悪いという面に関しては-10%しても触る回数の圧倒的な多さでカバーするような機体が大幅に増えたので、実際に割りを食ってるのは昔から参戦してる古参機体という部分は否めません。

今作から参戦してるレクスなんかはシールドされても前派生2セットで260は最低でも出せますし、触る回数=最低保証という考えは最近出たヤークトアルケーという違法機体によって認知されたはずです。

勿論それらは高hit系の格闘だけの話であり、射撃に関しては10%の減算でかなり安くなることには変わらないので、それらの機体を除けば

・概ね3〜4hit以内で自分が強制ダウンする射撃(BRやBZ)

・10hit以上するゲロビ

・合計6hit以上させる格闘コンボ

がシールド補正をつけた際に大きく数値がズレ込むものになります。

最低でも1割は頭から減るので、相方が助けてくれた時などは更にオトクといった感じになります。

ゲロビは少し特殊です。

射撃として威力が高いものが多いですが、1hit毎に補正判定があるので根性補正など別の補正が乗りやすい弱点があります。

その上で1hitの威力が低いので手前の補正の影響を受けてしまい最終的にダメージがかなり下がります。

格闘の初段からゲロビを入れると本来の実数値よりも落ちるのはコレが要因です。

ゲロビという武装は補正が入っていたり何かしらの追撃なら全く痛くないので、生当てされることだけを徹底して拒否することが大切です。

ガンダムDXだけは20hitながら威力がある(武装がそれしかないから当たり前だけど)唯一無二のゲロビで、これだけはシールドしても300前後消し飛んだり格闘コンボに入れても250は固いです。当たった時は気を付けましょう。

 

今作多くの機体を苦しめているキャンセル補正がこのシールド補正の価値を底上げしました。

メイン/CS/アシスト/ファンネル以外の武装は一律30%の減衰が実数値に入るため、例えばシナンジュのメインをシールドしてからキャンセルの横サブを2回喰らったとした場合、横サブは既に3割減の威力されているのでシールド補正が入ってしまうとチンカスみたいな数字になります。

更に言えば補正が入っている場合は複数hit系のものは効率が悪くなるとありましたよね。

バズーカって弾頭と爆風で威力と補正が分かれていて、簡単に言えば2hitします。

このゲーム、シールドすると120を削りきれないくらいにはそもそもシールド補正が重いわけで、バズーカのように弾頭と爆風が分かれてしまっていると単発に比較してダメージ判定が2回ある分、補正の影響を非常に強く受けてしまいます。

格闘が2hitするのとは訳が違い、バズーカは射撃なのでダウン値が高めに設定されています。

つまり、チンカスみたいな数字で相手が強制ダウンしてしまうのがEXVS2。正確にはVERSUSから受け継いだキャンセル補正という足枷です。

故に今作強い機体というのはその全てがキャンセル補正を無視した上記4種の武装が軸の機体です。

単純な話、シールド補正なんかつけても狂った威力でほぼ貫通に近い事をしてくる機体もいますが、今回はそういう話では無いので一応強キャラが強キャラたる理由はそれがあります。

話を戻しますとキャンセル補正が今作は重いため、相手の動き出しの射撃が最も威力が高いというケースが増えました。

ですから早めにシールドをしておけば仮に相手のキャンセルで捲られたりしても非常に安く済ませられるというのは前作以上にあり得ます。

むしろ前作MBONはキャンセル補正があったりなかったりでシールドがあまり意味を為さなかったので、そういう点では今作のキャンセル補正はゲームスピードを落とす目的として的確な調整とも言えますね。

固められてから格闘などをもらう場合はキャンセルされた射撃よりは痛いですが、先の通り65/18%が58/28%になるのでシールドするのとしないのとでは天と地の差です。

①で挙げた射撃→BD→シールドなどと組み合わせて迎撃を失敗した時に、最低限シールド補正をつけてダウンする癖を身体に覚えさせておきましょう。

 

バンシィやFXなどの耐久減少で自機が強化される機体もシールドで調整をしやすいです。

やりこみという言葉で片づけるよりもどの攻撃をシールド込みで受ければいいか数値で把握しましょう。

25のE覚醒200ギリ抜けが苦手な人も1度シールドを挟んでから被弾すれば簡単抜けられます。

25は特に相手の覚醒で狙われやすい上に相手からしても1セット入れればいつでも崩せる耐久にできるため、他のコストに比べて耐久調整がシビアです。そのシビアな部分をシールド補正を入れて確定数をズラすのが重要になってきます。

あまり知る機会はありませんが、25は30と同じ根性補正ながら耐久値が20と変わらないので、シールド補正を用いないと20の防御補正込みの耐久に劣るマジックがあります。

今作はL覚醒もあるので機体性能で押し切るだけでは覚醒回数で差がつきがちということもあり、相手より腕と立ち回りで勝つ必要がどうしても出てくるんですね。

25の難しさは偏にそこにあると思いますが、それらを多少緩和できる手段がシールド補正と考えたらいいと思います。

上手い人でも実数値が2回入ると大体200台になってしまうのは25の耐久と防御補正が関係しています。

対戦を通して25は積極的にシールドは構えた方がいいでしょう。実数値で受けるくらいなら暴れるよりも素直にシールド。これに尽きます。

25×25なんかでは胚乳の覚醒ゲロビが確1なので、ゲロビの前に撃たれた射撃をシールドしてしまえば落とされなかったりします。

 

③覚醒溜め

シールドで目に見える部分はこれですよね。

一応上昇率はゲージ100%として2%弱くらい。確か記憶ではシールド20回で半覚が溜まった気がします。

終盤でシールド1回で半覚が使える場面で使うことが殆どでしょう。

勿論そうなるのを嫌ってシールドを序盤からしまくるのも手です。

しかし、上手い人たちは序盤からシールドを多くは構えません。

シールドは確かに溜まりますが、仮に相手がシールドを捲った場合、相手は何のリスクも負わずに覚醒を溜められます。

もっと端的に言えば相手を先に減らせれば対戦に勝てますからね。無理してリスクのあるシールド溜めをするよりも殴った方が早いんです。

わざわざ相手のリターンが大きいシールドで待つ理由は薄いですし、シールドをするとラインが確実に下がってしまうのは間違いありません。

だからこそ終盤あと1回のシールドで覚醒が溜まる状態は危険と言えますが、そういう場面でシールドを成立させるのが上達の秘訣と言えるでしょう。

 

このシールドで覚醒が溜まる仕様は自分で考えるよりも相手にも同じ仕様があると考えるべき部分です。

相手があと1回のシールドで溜まる時に何も考えないビームを撃ったら相手が溜まってこちらは負けたなんてザラです。

特にお互いが溜まってない+1セットで撃墜の展開では頭を使う必要があります。

一番いい展開は相手の攻撃を先にシールドすること。次点で相手のシールドを捲って落としてしまうこと。

自分が先に溜まればローリスクに動かして最後に覚醒すればいいんですが、ここで相手がシールドで溜める+捲りで落ちない展開はどうでしょうか。

その場合でも自分に覚醒は溜まっていますが、相手にも同様に覚醒がある状態です。

こちらも1セットで落ちる関係上ここからはもう覚醒の上手さになってしまいますね。

そうならないようにするにはどうするべきかが問題になってきます。

 

一応私なりの答えとしては第一義的に自分がシールドを成立させて相手を先に縛るのが正解だとは思っています。何故なら自分が先に覚醒を持てれば相手にシールドという選択肢は与えません。

仮に相手がシールドしたら覚醒して固めて自力で捲ればいいだけです。

しかし、これは相手の相方を考慮していないなと自分でも思います。

このゲームおいてシールドリスクがあるというのは1on1だからではありません。

2on2故に1人なら固めまでしかできない距離も2人なら固めと捲りが間に合ったりします。

上手いプレイヤーが積極的にシールドしないのは下手に甘いシールドをすると確実に固められて2人に捲られるからです。

実際のところお互いに覚醒がない状態でどう溜めるかを考えた時、シールドで溜めるのはどう転んでも自分にリスクが高すぎるんですね。

じゃあどうしたらええねんと。

ベストよりもベター。次点である相手のシールド捲りを考えます。

正確には相方とシールド1回で溜まる相手(大体30だと思いますが)をダブロします。これはミニマックス原理に近いですが、自分も相手もワンセットで落ちる場合はもうシールドを通せた方が勝ちというのは互いにわかっていることで、自分も相手もシールドが読まれたときのリスクが最大です。だからこそシールドはできない、しかし牽制や無駄弾は撃てません。

それを解決する第三の道として覚醒を溜めるという前提を捨て、相手の溜まってない1セットで落とせるほうをダブロする。これがこのゲームにおける勝てる立ち回りになってきます。

確かに覚醒は欲しい。でもリスクは取れない。覚醒があれば勝ち確定でも相手が同じ状況の時は焦らない事です。

ダブロしてそのまま相手の甘いシールドを誘えれば勝ち。それでいて相手が我慢できず甘い弾を自分に撃ってきてもシールドから覚醒で詰ませられます。

相方が被弾するということもありますが、自分が溜まっていない時に考えなくてはいけない事は相手だけが有利になる展開です。

自分も有利にはなれないけど相手にもリスクを付けられるという選択肢がこのゲームではダブロになってきます。

シールドによる覚醒溜めをしたい状況は相手も同じ心理であること、シールドの覚醒溜めは被弾リスクが高いことを知った上で、あと1回のシールドで溜まる場面を考えていくと終盤力に繋がっていくと思います。

 

話はズレますが、最近は盾待ちという文化というか戦略が減りました。

一応対面によっては未だに有効(オンなら猶更)で、特にストフリやEx-sには追うより一生盾待ちしてれば相手にリスクが出てくる割と正当な対策でした。(私はあまり好きではありませんが)

ストフリ側も盾待ちしたり棒立ちすれば対策できるのですが、この盾待ちのキモは射撃寄りの機体の耐久が比較的少なく設定されていることに着目したもので、実際にはストフリはシールドの捲りに対する損失がかなり大きい機体だけにストフリにはシールドをさせないことが一方的に狙いやすかったんですね。

だからこそストフリにはその対策の対策としてシールドを用いない地ステ待ちという半バグみたいな戦い方があったりします。

今作ではストフリもEx-sにも盾待ちは有効ながらシールドとシールドの隙間を狙われたり、低コのパワーが高まったことで一方的というわけにはいかなくなりましたが、単純にそういう戦法が認知されていないだけなのかはわかりません。

1つ言えることはシールドは失敗リスクがあるので追いつかないといけない展開になった時ストフリとかを追えるのかは別の話ということ。

そういうやり方もあると知っておくだけでも違うので、興味がある人は盾待ちなんかも試してみてください。

ちなみに盾待ちが強い30は今作だとダブルオー/vガン/エピオンでしょうか。

個人的にE覚醒のエピオンは盾待ちがノーリスクで、理屈が分かっている人が使えば厳しい対面にもリスクを付けられるのでこっそりオススメしておきます。

 

 

まとめ

前回のステップアップから割と時間が経過してしまいました。

何をもって上手くなるかは人によって違うといいますが、ゲームの仕様を知ることで勝てるようになるのは間違いないと思います。

今回のシールドは使わないと損をしたり終盤でのリスク管理にも関わるものです。

自分の耐久は自分で守らないといけません。このゲーム、どこまでいっても自衛と耐久調整は自分でしないとゲームが始まりません。

2on2という部分でダブロを除けば次にその要素を持つのはシールドなんじゃないか?と私は思います。

シールドのノックバックで相方が助けてくれたり、シールドしていなければ負けていたけど防いで粘ったからその間に相方が決めてくれたとか。

何よりもシールドをすれば少なくとも相手は捲るのに時間が数秒かかります。補正込みで落とすまでの時間も増えますし、もしかしたら根性で耐えるかもしれません。

シールドに関しては諦めないで狙う気持ちよりも素直に諦めてするのが重要なんです。

勿論、最終的に無理かもしれないくらいまでは逃げるべきですが、取られそうなときは迷わずシールドした方がこのゲームは正解です。

落ちなければワンチャンあるゲーム性だけに落ちないように調整するのが大事です。被弾はぶっちゃけしょうがない部分もあります。

だからこそよく被弾するなと思う人はシールドを活用してみましょう。

成立すれば最低でも10%お得。

吉野家とかのクーポン券のようなものと思ったらいいです。

使わないと損。何回も使えば結果的には元値(実数値)を回収できます。

騙されたと思ってレバーを上下にガチャガチャしてみてください。

 

 

次回はちょっと未定。

ステップアップ回は一応3回完結で次回で終わる予定です。

多分組み立てとかになる(はず)。

今回もお読み頂きありがとうございました。

また次回もよろしくい願いします!

 

(アークナイツってゲームのチェンってキャラ超可愛くないですか?やられました)

 

 

コラム:N撃ちと滑り撃ち

 

 

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します。

 

最近PCを買い替えまして、作業がしやすい環境を手に入れました。

買ったのは前から使ってたNECLAVIEってやつの後継機。

使い慣れた製品の後継機ですが初めてデスクトップにしてみました。

先日詳しい友達にいろいろ教えてもらって好きな見た目のやつを選んだら問題ない仕様だったので即決。

モニターと一体型で嵩張らなくて助かります(^^)/

 

今回はそんなPCで試し書きではありませんが細かい仕様に触れるコラムにしました。

先日ご質問を頂きまして、そのご質問の回答としての内容を記事化しておこうかなと思い、このコラムを書いています。

内容自体はそこまで長くないのと、これらの仕様が含まれているキャラを使用している人は目を通してみてもいいのかなと考えています。

 

 

N撃ちと滑り撃ちとは

一応ご質問を受けた機体はEx-sだったのでEx-sで説明しますと

・N撃ち・・・N特射

・滑り撃ち・・・レバー入れ特射

に相当します。

ぶっちゃけN撃ちに関しては身内でしか通用しない単語説はありますが、滑り撃ちに関しては世間一般的に通ずるものと思っていいかなと。

 

これらは武装の呼称とかではなく『仕様』の話になります。

ゲームをやってる人ならこういう言い方のほうがわかりやすいでしょうか。

・N撃ち・・・慣性が乗らない/発生が早い/銃口が弱い

・滑り撃ち・・・慣性が乗る/発生が僅かに遅い/銃口が強い

※キャラによって多少の性質の違いはあります。全てではありません。

 

概ねこういう分け方ができます。

特にこれらの単語を使う武装は大半が『狙撃系』の武装に該当します。

狙撃を行う際にこのN撃ち/滑り撃ちの仕様を理解しないまま使うのは勿体ないです。

狙撃系を使っていて上達を考えたり格上に勝ちたいと思ってる人はこの違いは知っておいて損はないかと思われます。

 

 

両者の違いとは何か

この違いを説明するにはケルディムの方が簡単です。

相手の着地をメインで取るのが基本のケルディムですが、ケルのメインはモーションが2つあることを皆さんは知っているはずです。

所謂棒立ちで撃つタイプと片膝を折ってスコープを覗いて撃つタイプ。

違いが分からない人はケルが着地した状態で撃つメインとBDした瞬間に撃つメインを比べてみましょう。

 

この2つのモーションはかなり仕様が違います。

先に答えを言ってしまうと前者のタイプ(N撃ち)が最も汎用的に使えます。

これはEx-Sでも同じ(はず)ですが、着地を取るという行為においての狙撃はタイミングでいえば『着地した瞬間』に合わせないといけないわけです。

各キャラの滑り撃ちはその大半が『溜め動作』と呼ばれる予備モーションが入ってしまうため、着地した瞬間よりも僅かに遅れて発射されてしまいます。

本当僅かな差でしかないのですが、この僅かな差で1Fのシールドが間に合ったり、相手が構えを見てからステップをするといった猶予を与えてしまいます。

それらをさせないがためにN撃ちを用いることになります。

N撃ちは発生が早いと書きましたが厳密には『構え動作が小さい』です。発生という大きいくくりでは『メインの発生』で世間は通っているので、この違いを知らない人にこういう話をしても疑問符を浮かべられますから、説明をする際は撃つまでが僅かに早い程度にとどめておいた方が無難です。

 

 

N撃ちの利点

N撃ちの利点としては、構え動作が小さいのと慣性が乗らないため変なズレを生じさせず硬直を打ち抜けます。

特に狙撃系は1hitのゲロビ扱いなので銃口が一瞬しかかからない性質上、構え動作の長さはその分だけ銃口のズレに等しいです。

なので、撃つ動作と撃つ瞬間は可能な限り短い間隔で行う必要があるわけですね。

N撃ちはその間隔が単に短いだけではなく、胚乳のゲロビのような武器を取り出す予備モーションや前BDをした瞬間を打ち抜けます。

動作はじめと説明したらわかりやすいでしょうか。

これらに加えて最も狙撃で重要な当て方に入る『小さい着地』を取るのもN撃ちになります。

小さい着地とは低空BDを1~2回踏んだ青着地です。

この着地だけはどのキャラでも同じくN撃ちでないと取れないので、ケルのような狙撃そのものがダメージソースのキャラはこの小さい着地を打ち抜くN撃ちが必須になります。

追われる立場になりやすい狙撃系は、自分が慣性ジャンプした時に相手が一旦着地して有利を作ろうとしたところをN撃ちで打ち抜くのが基本になります。

N撃ちの性質を理解すると応用としてズサキャンのステップやアメキャンも取れるため、相手のローリスクな動きに一生110~130の火力を打ち込み続けられる事からリスクを生じさせることができます。

見合っている状態で当てていくのがN撃ちという認識で問題はないでしょう。

相方が動きやすくなる事にも繋がるので、相手の動きを縛るためにN撃ちを使うとも考えることができます。

 

余談ですがケル以外の狙撃はレバーを離してコマンドを押す/離せば勝手にN撃ちになります。(※筆者調べ)

逆に言うとケルのメインだけはN撃ちが特殊で自機に横慣性が乗ってしまっていると強制的に滑り撃ちになってしまいます。

EXVSからの仕様としてN撃ちを出す条件は

・BD硬直が切れた瞬間

・上下慣性が乗っている場合(慣性ジャンプ/落下中など)

BDを出す2回目のジャンプボタンとほぼ同時にメインを押す

この3つでN撃ちが出ます。

3項目は恐らく固有テクで過去にはギスⅢのSB制御やDVの溜めキャンにも使われてましたが現在ではケルだけですね。

自分もMBONまではケル乗りだったんですが、この最速撃ち(3項目のN撃ち)がケルの敷居を高くしていると同時に、仕様をN特射/レバー特射のようにレバーを倒してるか倒していないかに変えて欲しい部分だったりします。

 

 

滑り撃ちの利点

まず慣性が乗ります。

なので弾を回避しつつ狙撃する動きはこちら。

ケル以外に滑り撃ちとの相性が極端に悪いキャラはいないので使い分け可能です。

先の通り慣性が乗る=ズレが生じるので、良くも悪くも滑りを活かさないと狙撃の精度としてはN撃ちの劣化と考えていいです。

 

読み合いをする上では構えから狙撃までに間があるので、相手にもう1BD踏ませることを選択させやすいです。

サバーニャなんかはまさにそうですが、構えで相手が動けば実際に撃たずともBD有利が作れるので、フェイント混じりにタイミングを図らせない目的としても使えます。

着地にはズレが生じる分、純粋な狙撃系であればあるほどその影響は大きくなってしまいます。

しかし、BDの慣性で『軸を合わせる』なら話は変わってきます。

滑り撃ちで強引に当てようと見せかけるような構えを連打したり、実際に着地しそうなところを早めに構えて踏まないなら当たるといった状況を『能動的に作る』場合にはかなり役に立ちます。

要するに避けなければ当たるかもよっていう期待値で撃つのが滑り撃ちです。

N撃ちよりも的確な狙撃には向かない一方で、ローリスクに構えて相手を動かしたり撃ち合ってる最中にステップと合わせて撃つような使い方は適しています。

 

着地をした瞬間を打ち抜けないだけで、慣性ジャンプの着地前などに合わせるなら滑り撃ちの方が適しています。

N撃ちは銃口が一瞬しかかからない都合上、着地する前に構えてしまうとほぼ相手の真上を掠めるからです。

距離を空けつつ硬直を取ったり、見られていない相手の着地に対して撃つなら滑り撃ちの方が適しています。

N撃ちはあくまでも見合っている状態で虚を突いた当て方をするものであり、滑り撃ちは狙撃然とした運用、つまり着地取りとその手前にある読み合いで使うものということになります。

 

 

まとめ

今回はコラムなのでこのあたりで終わろうと思います。

キャラの話をしだすと各キャラの狙撃性能や立ち回りでのウェイトといったことまで考えなくてはいけないのでキリがないです。

N撃ちというのは私もMB時代に知り合った奴から教えてもらったのですが、それを聞いた当時は目から鱗でしたね。

MBはまだオフラインでしたし、今では有名ですが某ケル使いなんかは本当オンラインになるまで知りませんでした。

それくらい情報の広がりっていうのは狭かったんだなと今では思います。

オンラインになってからはTwitterなどのSNSが主流となり、VS自体のプレイヤー成熟度が平均化されました。

知らないことは誰かが発信するし、それを知るためにはネットがあればよくなったのは、知識ゲーの側面があるVSにおいてはかなり重要かつ進歩的なことだったと言えるわけですね。

 

話は逸れましたが今回はこのあたりで。

次回はちょっと未定ですが1月以内にもう1記事出せたらいいなと思います。

読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キャラ選を考える~ステップアップのために~』

 

 

はじめに

EXVS2もいよいよ200機くらいになります。

強い弱いもある中で好き嫌いでキャラを選ぶだけでは中々難しいところもあるのがこのVSシリーズです。

好きなキャラで勝てるならそれが一番ですが、実際に好み以外の要素から自分に向いているキャラを知るのも大切。

このゲームは向き不向きで上達の実感しやすさも違いますし、モチベや練習、ひいてはタイトル通しての戦績が奮うかどうかにも影響します。

そのため今回は勝ちたい人向けに内容を整えました。

以降3回ほどステップアップ回を設けたいと思ってます。今回はその試験的1回目という事で・・・。

 

 

好きな機体が向いているとは限らない

今回の前提です。

MFが好きでも地走が苦手だったり格闘が当てられないとなると、やはり勝てないでしょう。

私自身は向いていない機体をむしろ使って練習して勝つ楽しみ方をしますが、世間的には不向きなものに時間をかけるのは効率が悪い。

なのでステップアップという名目上は好きな機体で俺はやるぞ!って人には今回の内容はあまり関係が無いということになります。

特に好きな機体に乗る事自体が好きな人はそれ自体がゲームの楽しみ方なので、その機体で苦手な事や対面の対策を意識的にしていけば改善されると思います。

漠然とやるのは今回の内容も好きな機体を使う場合も上達しないのは同じです。

しっかりと考えてやれば楽しむ方向性を広げられるコンテンツなので、Aに対するBといったような理屈で考えるスタートラインになるキッカケになったらいいなと思います。

 

 

自分の長所を知る

 イチローが安打マシンになったのは自分の長所を伸ばしたからだと発言していました。

本人が闇雲にHR狙いのトレーニングをしていたらまた違った結果になっていたでしょうし、偉大な結果は残せなかったのではないかと思われます。

自分が得意であるとか自信があることは長所として捉える事ができるものに該当します。

そして長所を活かせる機体が好きな機体かは別の話です。

長所を活かす=キャラ選のロジックはあくまでも冷たい方法論である事をまずご理解ください。

これは診断メーカーのような好きな傾向から導き出す加算式ではなく、自分が最も効率よく勝つために苦手/できない部分を切り捨てていく減算式の選び方です。

~がしたいというのは自分の長所をあやふやにしてしまいがちです。

重ねて言うようですが、自分が苦手/できないことを排除して残ったものが最低限の長所ということになります。

長所というよりも抽出内容的には最もマシな短所とも言い換えられますが。

それが今現在のあなたの長所になります。それを伸ばしていこうというのが今回の意図であるわけです。

 

 

長所を伸ばす際の壁

実際にキャラ選をした後の話です。

またイチローで例えますが、安打を打てることが自分の長所であることがわかった次にやるべきことは安打を自在な方向へ飛ばすコントロールでしょう。

VSで言うなら機体を選択した後の立ち回り部分と考えてもらえれば結構です。

キャラ選のネックな部分は好きな機体ではない上に勝つために選んだ場合、最低限の自分の長所を活かせる機体である以上は、勝てない時に負けから得られる反省を好きな機体以上に次の対戦に活かす必要があります。

 好きな機体であれば誤魔化せる部分でも勝つための方法として選んだのキャラでそこを妥協したら終わりです。上達はありません。

勿論最初は勝てないかもしれません。それは当たり前です。

しかし、自らの長所がいくらわかったところで機体を変えてすぐ勝てるかは別問題。

方法論の穴とも言えますが、方法を知ったからといって自己にすぐさま反映されるわけではない。あくまでも自分を変えるキッカケにすぎません。詐欺みたいですね。

理屈の上で自分に向いているという演繹的な導出から得られたキャラを使い込んだり自分の自信のある行動を形成して、自分の長所を最大限生かせる立ち回りを見つけてこそ、真にキャラ選が成功したといえるのだと私は考えるからです。

キャラ選はスタートラインであることを再度確認しましょう。

 

強キャラを使うべきか

VSシリーズでは正直なところ強キャラが前提で、その複数の中から選ぶのが主流です。オールスターゲームで200機いても実際の対戦は10機+αくらいです。

もちろん強キャラといわれていない機体が自分に合っていることもありますが、ステップアップの考え方としてのキャラ選は強キャラを使うのがいいと私は思います。

強キャラはミラーが多く対策もされますが、それ以外の対面に対して1~2手読み負けてもどうにかなるキャラパワーというものが存在するため、VSシリーズ自体割と使ったモン勝ちみたいな傾向は確かにあります。

それを良しとするかは別にしてもキャラ選はあくまでも合理的な判断手法であるため、自身の長所を伸ばす上での強キャラ選択はこの内容にしてみれば大正解といえるでしょう。

下方を嫌がって乗りたくないという甘えた発言をする人もいますが、今回はその内容とは趣旨が異なるので割愛させていただきます。

なんにせよ、強キャラが何故強キャラなのかまたその対策は何かという問題はどのみちキャラ選後の立ち回りで嫌でも知る必要が出てきます。

今回に限ってはキャラの向き不向きからの導出に止めるため、強キャラの練習法まで解説する気はないです。

あくまでもキャラ選≒強キャラという関係の証明に当項を設けています。

 

 

筆者のキャラ選の変遷

先ず私が一番好きな機体は00ガンダムです。もちろん乗ってません。向いてないので。

換装機自体は向いてそうな自身の長所ながら射撃戦は全く持ってできない自覚を持ってからは乗るのをやめました。

 

MBから本格的に対戦を考え始めましたが当初はサバーニャ/マスターを使っており、当時のMB時点で自分の長所は組み立てと荒らしという自覚はありました。

それくらい我慢の射撃戦が下手くそで、サバーニャに至っては完全にキャラパを盾に先落ちする標準的な高コ乗りだったと思います。

MB時代に知り合いが増えてサバーニャは自分の腕ではなくキャラパで勝ってきてたんだなという目覚めもあって、以降は元々使っていたマスターもやめて近接寄りの万能機を選び始めました。

MB終期~ON初期は実際運命1択でした。

 

しかし、ON初期で運命はかなりキツイお仕置きを受けた事もあって私はあっさりキャラ変えしました。

このキャラ変えは上記に書いた長所から選んだつもりだったのですが、実際には荒せそうな武装ラインナップとやりこめばどうとでもなるという今思えば浅はかな考えで選んだ、要するに完全に失敗のキャラ選だったと今でも思います。

知ってる人は知ってるかもしれませんがフルセイバーです。

ぜし論の起源ともなったフルセイバーですが、私が過去振り返っても本当に引退しかけたのはこの機体を使った期間でした。

完全なネタとして今は周囲で笑い話ですが、当時の私はフルセイバーが自分に向いていると信じて疑わず毎日使っていました。

しかし、☆15まで使って機体勝率47%でON中期に伝説のシャッフル50連敗で階級を2つ落とすという今考えてもありえないような事態になりました。

当時の環境まで振り返ると今回の内容から逸れるので割愛しますが、このフルセイバーだけは本当にVSやってた記憶の中で自分が向いていると思ってたら実は真反対なほど向いていなかったという典型的な例です。

しかも3500戦くらいやってから気が付くというバカさに自分でも呆れます。

 

ON終期では引退しかけたところ周囲の助けもあって徐々にやり直し始めました。

このフルセイバーの一件は自分の長所を見つめ直す機会として、新たに自分の長所を発見することに繋がったと思います。高い授業料でしたが(笑)

先の組み立てと荒らしに加えて、これ以後環境に適した機体を選ぶことには自信を持つようになりました。

フルセイバーは向いてませんでしたがナイチンゲール環境(当時)では一定の評価を受けると同時に以降の環境でも活躍できるポテンシャルはやはりありましたし、単に私が使いこなせないだけで理屈の上では強キャラだったのは事実です。

ON終期からはリボガンにある程度別ゲーを仕掛けられて、フルクロスやV2といった機体にも有利に動ける上にあまり対策が浸透していない∀をメインにプレーしていきました。

 

EXVS2では∀を乗ってはいましたが、環境の変化に伴い∀の優位性も消えたことを確認したので、マスター以来の格闘機として環境的にも抜け穴的な機体であるエピオンをメインにしました。

このエピオンのおかげで私自身の長所である組み立て/荒らしは完成したと言っていいかもしれません。

より理屈で戦える機体を探していく中で、私自身の長所を活かせるのは「ズサキャン」なんだという回答を得たためです。

現在では新たに解禁されたヤークトアルケーを使っていますが、ズサキャン主体である事に変わりはなく、自身の短所である我慢の射撃戦とは真反対の理屈の格闘戦にしてからは過去最高に勝てるようになりました。

キャラ選という意味では私はEXVS2にしてようやく成功したのでかなり遅い方だと思いますが、私にとってはようやく勝てるタイトルが来たなという感じです。

 

 

キャラ選段階で考慮すべきシステム的優位点

うだうだ書きましたが対戦で勝てるキャラは一握りです。

200機いるゲームなのに何故だか上位20体どころか10機くらいしかみないようなゲームの時点でキャラ選から負けてるって言われてもしょうがない性能差がこのゲームではまかり通っています。

まずそれを理解しないことにはキャラ選の意味がないです。

強めのキャラ(最低限準強キャラ程度)の中からとりあえず自分に合った機体を発見して、実際に使い続けてみてゲームの勝ち方やテクニック、それらを踏まえてキャラパのあり方を知った後でも弱めのキャラを使うのは遅くはありません。

というよりも弱いキャラで勝つにはプレーヤーの腕が必要になるので、そこに自信がない人ほどキャラ選は見直すべき点だと私は思います。

 

キャンセル補正の関係ない行動が軸の機体

トールギスⅢのようなメイン/CSだけで完結している機体はこのタイプです。

他の機体は射撃→射撃のキャンセルに一律30%の枷があるので、そこを無視できるだけで理屈の上では一方的な勝てるようにゲームが作られてます。

今作でキャンセル補正がかからないキャンセル先は

a.メイン

b.CS/格CS

c.ファンネル系

d.アシスト

e.格闘属性

これらはキャンセル補正がかかりません。

なので、EXVS2の強キャラはこれらの条件を満たしている場合が殆どです。

キャラ選段階でキャンセルを軸に立ち回る機体は腕でいくら勝っていても相手よりも多く当てないといけません。

少ない攻撃で済むというのは確実なチャンス以外に当てた際のアドバンテージも大きい上に負けてる展開でも追いつくまでが早いです。

一番簡単なステップアップを図れるのは数字を知ることだったりします。

 

近距離での読み合い拒否を持っている

今作で恐らく最も重要です。

中距離はステージ広域化によってステップの制限が緩くなり、割と画面端には追い詰められたり自ら行く以外ではそこまでお世話になることがないです。

その一方で強キャラを筆頭に中距離戦が強い機体らは近接の択が格闘機でも死にたくなるような選択肢を持ってしまっているので、強キャラ同士であっても近距離の読み合い拒否を嫌って吐かせる/引き出す立ち回りをしないといけない場合が多々。

並みの機体では吐かせる手段がまず無いといった詰みに近いケースもあるので、今作の強キャラは数値の面もありますが、そもそも触られないように動ける選択肢があるのが問題です。

考え方的には相手に触られないなら一方的に強い弾を送れるのに触りにきたらクッキングできるといった形です。

 

読み合い拒否の武装は多くありますが今作の傾向的には範囲武装がこれに当たります。

範囲で当てられる攻撃を保険に別の強い攻撃を狙える機体はEXVS2のキャラ選で悩んだ時の1つのポイントにもなります。

自分が選んだ機体が相手の範囲攻撃から逃げられるのかどうかは重要なので、ダウン値5の射撃やSAといった直接的な対策、もしくは自分自身が先に範囲攻撃を置く形で使うような事もあることは覚えておきましょう。

 

覚醒が強い

当然ですがEXVSタイトルになってからは腕が負けてても覚醒の力を借りて幾らでも勝てるようになってます。

キャラ選段階で覚醒パワーの低いキャラは相手の強い覚醒に対して受けを成立させた上で通さなくてはならないので難易度が高いです。

自分の長所として覚醒に自信がある人はできるだけ覚醒を通した時のリターンがある機体を選ぶといいと思います。

低コストには当てはまらない事が多いですが、低コストでは相手の強い覚醒に覚醒すれば確実に逃げ切れる機体が強いです。

例に挙げるならメッサーラの変形特射→覚醒→変形特射といったリロード形式の移動技があります。

低コストに関しては落下キャンセルがあれば覚醒と合わせて逃げ切りやすいのは確かなので、逆に言えば低コストが覚醒しても追い詰められる高コストは覚醒パワーが高いと考えていいでしょう。

 

筆者の考えとしては覚醒パワーを全て活かすことは実際の対戦で想定することでは無いと思いますので、ここでいう覚醒のパワーとは覚醒による恩恵が大きい機体というニュアンスで捉えてもらえればいいと思います。

覚醒が弱い機体では単純に勝ちやすさから違うと思ってくれれば大丈夫です。

強い覚醒を持つ強キャラが何故強いのか、それを以下のクアンタで見てみます。

このクアンタは覚醒というシステムの説明には大変重宝します。

 

ex)クアンタ

このゲームではTRANS-AMを使う機体はTRANS-AM補正という通常の覚醒とは別の機動力補正が入るので単純に足が速くなります。

個別に補正がかかる機体は他にもいますがひとまずはそういう機体がいます。

 

今作のクアンタは格闘も弾くバリアを手に入れた事で「バリアをつけて覚醒する」のが安定行動になりました。

このゲームの覚醒は使う側にも相手の迎撃が当たる可能性がある中で、射撃も格闘も無効化して殴りにかかれるのは特権です。

クアンタ自身、覚醒中無行動時に被弾した場合量子化という特殊な仕様もあるため、覚醒落ちが圧倒的に少ないのが強みです。

 

クアンタは最終的には格闘を当てる機体なので覚醒は基本的に格闘を狙うのが目標になるわけですが、今作から追加されたアシストであるハルートが大変に優秀。

先の通りアシストはキャンセル補正がないので当たればそこから火力を出せます。

なによりもアシスト=自分の手を汚さない攻撃なので、ヒットの有無を"確認"してから次を考えられます。

バリアと合わせる事で全キャラでも最強と言っていい安定行動ができるため、今作のクアンタが強キャラと評されるのは覚醒が相手を詰みに持って行きやすい点が挙げられるわけです。

 

ごっちゃになりましたが覚醒パワーとは

a)強い武装のリロード

b)ローリスクな手段からの高火力

c)相手を詰ませる武装の相乗効果があるもの

この3点を揃えている機体は覚醒が強いのでキャラ選の判断材料として使えます。

覚醒をビームで完結して200前後は強いは強いのですが、今作の強キャラの覚醒はあまりにも暴力的なので対抗が難しいです。

キャラ選の段階である程度覚醒の押し合いを想定して選ぶ事で、システム的な不利をイーブンに近い状態にできるのが選ぶという行為のメリットです。

イマイチ要領を得ない人はクアンタでバリアをつけた瞬間覚醒してハルートを出してから格闘を連打してみましょう。

今作で最もわかりやすい覚醒の通し方です。

 

 

上手くなるために

ステップアップとして今回の回を設けたのですが、あまりに具体的なことを書くとそれに準じてキャラ選がブレる事もあると思ったので個別の機体名は極力出さないようにしました。

また、長所の話もコレを読まれてる方のスタイルを私は知らないので、私があまりにもこのキャラを使えば〜というのは長所に影響しかねないということで、あくまでキャラ選が大切でありキャラ選をするための心構えや方法としての面を考えたという内容です。

その点はこの終わり際になってからお伝えしてしまったことで、今までの内容がテーマと少しチグハグな気持ちを覚えた方は話の筋道を捉えるのが上手い方かなと思います。意図した作りではないのですが。

それを踏まえて最後に上手くなるためのステップアップとしてのキャラ選の総括をさせて頂きます。

 

結論から言えば強いキャラを選ぶのはチームとしての強さは確実に上がります。

本人の腕がどうあれ、機体が強いというのは相手にとってもその最大値を前提にしないといけないからです。

だからこそキャラ選が上手くなるための手段として1つ挙げられるわけです。

別に弱いキャラを使うなとか強いキャラを使って勝ちだけに執着しろというわけでは無いのです。

 

VSシリーズを多角的な面で見た際に、200機いる中で何故実際の対戦で数十機しか目にしないのか、それを考えないといつまでも狭い視野でやることになってしまいます。

向いてないのかなと思う機体を使って向いてないと気がつくのは大切な経験です。それは本当。

問題なのは自分の良さを活かせる機体が他にいるかもしれないことに焦点を当てることです。

そこからキャラ選が始まるわけですが、そのキャラ選をまた間違えることのないよう、ひとまずEXVS2で強い機体が強い機体である理由を知っておくことで、最初からシステム的不利を背負った機体かどうかを知ってから選ぶかどうかに入るべきなのです。

 

判断材料無きまま俺はコレに乗ると決めて乗り続けられる人はこのゲームでは大変貴重と言ったのはこの部分があるからです。

それで強いとなればそればかりはセンスとしか言えません。

私もセンスがある方ではありませんでしたから、生まれ持った差をどう埋めるかを考えた時に私はどこまでも「理屈」で補うしかないと行き着きました。

向き不向きに寄らず一定の戦績を常に出せるのはゲームが上手いんですね。キャラ選はあまり関係ないんです。

だからゲームがあまり上手くない、自信がない人はより真剣にスタートラインであるキャラ選を見直す必要があるのだと私は提唱するわけです。

 

上手くなるための方法は幾つもあるようで実際は少ないと数年やってて思いました。

その少ない方法で一番簡単なのが自分に向く機体を選ぶことです。

技術は200機体いても共通する部分が多い。それに加えて覚醒の回数は同コスト帯では変わりありません。

その中で使われる機体に差があるとすればシステム的な優位性しか考えられないからです。

万人がトールギスⅢしか選択肢が与えられてなければ上手くなるための方法は別にあると思うのですが、少なくとも機体を選べるという状況がある=個性を見つけられれば勝てる可能性があるわけで、そこにプレーヤーの長所とマッチする何かを見出せればより早い上達を導き出せるのではないかと考えられるからです。

それが今回のテーマに繋がります。

 

特殊な操作の機体が向いている(地走等)かが私には判断がつきません。

それは長所とは別に操作が上手いかによる、つまり練習がモノをいう類別になりますし、結局その特殊な操作性を除いて考えればシステム的に強いかどうかを考慮するしか無いからです。

キャラ選に悩んで過去に特殊な機体を使った事がない人は大体この手のキモいキャラが向いている場合が多いかなと経験では語れます。

選り好みと言ってしまえばそれまでですが、長所が無いという人は練習=PSになるそれらの特殊な機体が良いです。

特殊な機体は長所を無理やり作ると表現しては少し過激かもしれませんが、VSシリーズにおいて毎タイトル一定の評価をされ続ける特殊な機体で活躍する人は、使い続けて練習する事で培った操作が1つの長所に昇華すると私は思っています。本当の職人ってやつですね。

どうなりたいかまではここで決めることでは無いので、そういうケースもありますよという事で頭の片隅もしくは実際に期間を決めて乗るとかはいいかもしれませんね。

 

 

まとめ

まとめは短く(戒め)

私もキャラをコロコロ変える上にそれがキャラとして強いかは全く考えてません。

私はあくまでも環境に対しての抜け穴を長所としているので、この動きを通し続ければ勝てるしコレを取れるのは機体性能というよりプレーヤーの知識に依存すると信じて疑わない部分にキャラ選を託してる節があります。

長所というか信条に近いですが、とりあえず弱い機体は選ばないと前作で誓ったのでそこは省いて考えていますが(笑)

 

今回はとりあえずお試し1回目という事で。

次の内容は未定なんですが、またお時間ある時に目に止まればよろしくお願いします。

 

 

教えること〜難しさと重要性〜

毎度どうも。

最近コメントの設定にご指摘貰って改善しました。

はてな様のID持ってないとコメントできないのがデフォかと思いきや、私の方の設定で変えられたみたいです。申し訳ありませんでした。

恐らく反映されてると思いますので、どうぞバンバン書き込んでくれると励みになります😤

 

はじめに

書籍にもよく見かけるタイトルで恐縮ながら私にも他人に教える機会というのはあるもので、人間誰しもが1度は経験してその難しさを体感しているのではないでしょうか。

仕事、スポーツ、ゲームetc…其々の分野において上達を図るには他人から教えてもらわないとならない部分はどうしてもあるわけです。

そんな教わらないとわからない部分を逆に自分が教えなくてはならないとなれば、教え方について悩んだり理解してもらうための工夫は頭を抱えますよね。

重要だったら大切だったりすれば尚のことです。

 

今回はそんな前置きから私自身も人に教えるのが下手くそだなぁ…という自覚もある上で、私自身の向上も考えた教え方についてまとめたものです。

文字に起こすことで見えてくるものもきっとありますから、本屋で数千円の教え方自己啓発bookを買うなら無料のこの記事を読んでからでも遅くはないでしょう。

むしろ推薦すべきはこの記事の後に他の教え方教材を読んでみてほしいです。

これはぜしか本人からの言葉となりますが、これらの方法論の文章や本は必ず2〜3冊擦り合わせて読まないと効果がありません。

書く人によって大切だと思ってる部分が異なったり、本の容量的に切らないといけない箇所というのはどうしてもありますので、それらの補完として別の本を読むというのは社会系のジャンルでは必須です。

逆に勉強の参考書とかは合う合わないはあれど内容にそこまで差異はない特徴があります。

 

 

なぜ人に教えるのは難しいのか

根本的な部分から考えてみましょう。

言ってしまえば相手は自分ではないからです。

身体の作り、考え方、得手不得手、時間の感じ方などなど…挙げたらキリがありませんね。

何にせよ相手はナマモノ。

入力に応じた動作をしてくれるプログラムとは勝手が違うわけです。

当然のことながら教えてる最中には意外と忘れがちなことです。

そして、相手は自分ではないことにどれだけ根気強く向き合えるかが教える才能と私は考えています。

 

 

教えることは0を100にすることとは異なる

私も最近になって気がついたことです。

広く捉えれば相手は自分じゃないことの意味と同じですが、教えたからといって100%コピーになるわけではないし、人間の構造的にもできることとできないことはやっぱりあるんですね。

一番わかりやすいのは東大に入った人が教えたからといって東大に入れるわけではない。

教え教わるという行為は直接的な結果にはならないということです。

 

その前提を基に教えるという行為を考えると、0から始めるとしても教える側が相手に与えられるものはいいとこ50%。

残りの50%は相手が引き上げないといけません。

99%教えたと仮定しても教わっている側の存在は切り捨てられないため、残り1%はやはり相手の力が必要です。

教える側はもちろん引き上げるためのアドバイスはできますが、相手の能力を手術や超能力で引き上げられない以上、どこまでも教える側は相手に依存することは確かです。

 

イメージが難しい人は売っているアサガオの苗を仮定してみてください。

お店で買った苗は苗としてはお店がお世話をしていますが、花を咲かせるためには自分で水をやったりしないとダメなんです。

だからお店側は苗を買ってくれた人に花を咲かせるためのコツなどは教えてくれます。

しかし、わざわざ毎日家に来て水をやる等、花を咲かせるサービスまでは存在しません。

私たちは教えてる時、気がつかぬうちに他人の苗に水をやったりしてしまう。それは教える側としてはやってはいけないことです。

相手に考える時間を与えて実際にイメージの元やってもらう。

その後、徐々に助言という形をとっていくことが必要なのです。

 

これはある意味で教える側の問題となりますが、0から引き上げるために利用した手段や方法は今後相手側の前提になりがちです。

苗の例を再度使わせて頂くならば、売っている苗の品種は1つしかないと思わせてはいけません。

あくまでもアサガオの育て方だけ(特定の◯◯)を教えてほしいという相手にとっては余計かもしれませんが、これを伝えなくては相手の考えを固定しかねません。

概ね特定の◯◯を知りたいという方はある程度の予備知識を持ってる場合が多いですが、念のため最初のうちに相手の知識を相互確認しておくと教える側もプランを立てやすいのでオススメです。

 

 

相対的な効果を急かない

私的に自分の不甲斐なさを感じる点です。

教えた時間に対して明確に規定された成果は約束されていません。

当たり前のことですよね。

相手ができないことにイライラする気持ちは大変よくわかります。

教えてる側も人間ですからこれも当たり前です。

極論を言ってしまえば教えることを決めたからにはそれに耐えることも役割なんです。できてない私がいうのはおかしい話なんですが(笑)

何を教えるかによって教える側の労力も関わりますが、イライラで怒るといった相手側への一方的な行為だけは気をつけた方がいいです。

できないから怒るは生産性がありません。

何故できないか、何が原因なのかを考えることが教える側の理想的な務めです。

基本的に教え教わるという行為の形式によって方法が異なります。

1:1はレスが早い分イライラも溜まりやすいですが、1:6や1:10といった講義形式ならばレスは大体が一通りの説明を終えた後になるので溜まりにくいです。

これは複数人いる際では1人のレスに合わせてしまうと他の利益や参考に影響が出てしまうため、例えば講義で騒ぐ奴はつまみ出すといった処理は他にとっての利益にもなることから正当性も保たれます。

大学の講義では単位を人質に権力を行使するのが教授なので、教授をイライラさせて強制力による単位の喪失をしたくなければ大人しく受けることを大学生の皆様にはお伝えしておきます(笑)

講義終わりに個別に質問がされた場合は1:1の時と変わりありません。

 

 

要するに〜の使い方

要するに〜は便利な言葉で、教える側にとってのアッラーのような存在。

要するに〜を使うと今までの説明を簡易的にできます。

これは悪いとか間違っているとかではなく、用法要領を正しく守って使うと非常に効果的というものですね。

 

要するに〜とはあくまでも教えてる側の理解に準ずるものであって、相手からするとかえって混乱を招いてしまうこともあります。

この要するに〜という言葉で省略しているのはAに対するB即ち原理原則といった理屈の部分に該当します。

この言葉を使うのであれば本来よりも多少詳しく教えている場合の時が効果的です。

逆しまには理屈を省略する以上、相手が要するに〜の手前である理屈を理解していないと話のこじれが必ず出てきてしまいます。

 

相手の躓いてる箇所が知識的な部分であれば要するに〜は控えた方がいいでしょう。

逆にスポーツのようなポイントな把握で改善ができるものは簡略的に教える方が良かったりします。

学問的な内容と動作的な内容で使い分けるようにすると教える際の効率化に繋がります。

一番賢い方法は当然原理原則の後に要するに〜とまとめることですが、時間との兼ね合いも考えると意外にも適切な使い所を見極めるのには教える側の熟練が必要になるなと思う言葉です。

 

 

褒めること怒ることはいいことか

これはどう思われますか?

恐らく答えはありません。

私は良いものは良いと言うタイプの人間なのでバンバン褒めてしまいます。

人によっては褒めれば調子に乗ると考える人もいれば最後に褒めれば良いと考える人もいるでしょう。

 

自分に置き換えるとどうでしょうか。

私は教えてもらって褒められたいとは思いませんが、一定の評価は受けたいとは思っています。

ここは良かったけどここは悪かったのような言い方ですね。私はこれが望ましいです。

しかし、相手は自分ではない。そして褒められたいか?と聞いて素直に答えてくれる人はいる…んでしょうか(笑)

ここは難しいところです。

当たり障りのない手法としては最後に褒めてあげるのがやっぱりいいと思います。

モチベーションに直接繋がる方もいますし。

私の数少ない人生経験から見出した浅はかな考えではありますが、悩むくらいなら褒めてあげましょう。

褒めてやる気を失う天邪鬼だったら話は別ですが、相手の存在を認める1つの演出としての称賛行為は必要になる場面があると私は考えます。

 

逆に人を指摘できない、怒れないというのは問題でしょうか。

教える側にとって一切の指摘をしないということはまずありません。

どういう形のアドバイス、指摘が適切かどうかを考えるのは、これまた非常に労力を要するものです。

当たり前ですが相手のことを考えた上で言葉を選ばなくてはいけませんから、その人の改善に繋がる指摘を心掛けなければなりません。

私は人へのアドバイスや指摘は教えるという行為で最も経験の差が出るところだと思ってます。

 

悪いところを悪いと指摘するのは正しいことです。少なくとも教えている側の判断であれば。しかし、何故悪いのかを相手に考えさせられるかどうかは、それまでの教わる側への配慮とは別に教える側の権威や手法を試させられます。

言ってしまえばこの人の言ってることは正しいかもしれないと相手が受け入れてくれたら成功なんです。

アメリカのクレームの付け方が大変参考になりましたが、カーナビの調子が悪いレンタカーに対して「この車はカッコいいし気に入ってる。最高さ。でもどうやらカーナビの調子が少し悪いんだ。よかったら見てくれないか?」という言い回し。

これは先ほど私が褒めるならこう言って欲しいと書いた良いものは良い、悪いところは悪いということに他なりません。

これは語順が大切で、相手の悪いところを指摘する際にはまず良いところを先に言っておくことで、次に言わなくてはならない指摘の受け入れを緩和する作用があり、割と万人に対して有効な手法になります。

教えている際に人の悪いところを指摘したり注意が苦手な人は上記の言い回しをテンプレートで用意しておくと中々に便利です。

 

少し長くなりましたが、褒めることと怒ることは配分と緩衝剤を挟めるかどうかなのです。

飴と鞭という言葉がありますが、そこまで鞭を必要としないカジュアルな教えを求められているのであれば、やはり先のアメリカンな言い回しが無難です。

そこまで悪いところが無かったならば良かったところを更に良くできるアドバイスを1つ送ってあげましょう。

教わっている側の長所を伸ばすキッカケになり得ますからね。

 

 

教えることで何が得られるか

これはよく言いますが自分の振り返りです。

教えることは自ら初心に帰ること。

新しい発見や想像は意外にもスタートラインからの方が見つけられたりすることがあります。

勿論教えたからといって100%の見返りがあるかというのは先の「相対的な効果を急かない」という項目に違わず不確定です。

あくまでも教えることで何かを見出すキッカケのようなものと考えるといいでしょう。

もしかしたら教えてる相手の何気ない一言一動作が自分の考えに風邪を吹き込ませるかもしれません。

 

私は結構教わるのが好きな方ですが、最近は教える機会もあると書いたようにそちらの方が多かったりするわけで、自分の教え方には不甲斐なさを感じています。

恐らく教え方が上手い人は他人の理解できる言葉の選び方や語順が適切なんだと思います。

相手に合わせるのが上手といってもいい。

教えることで自分が振り返るためには相手に伝わらないようでは意味がない、ひいては相手の上達を図れないとダメなんです。

知りたいという知識を教えることと誰かを育てることはまったくもって違いますし、結局のところ教える側に育てる気持ちがないと本当の意味で良い教え方はできてないのかなと思う時はあります。

これは先の長い話なので私自身が結論をいずれ出せたらなと思うところです。

 

 

まずやってみよう

教える機会があったら臆せず挑戦してみてください。それが最も教えることに対して自らの勉強になります。

勿論最初に教えた人にはわかりにくい説明をしてしまうかもしれません。間違った説明をしてしまうかもしれません。

ですが、それを経験しなければ次に活かせる準備に繋がらないのだけは確かです。

自分が勉強し直したり言葉だけではない身振り手振りや資料の用意など、できることは手間をかけるなら幾らでもできます。

教える内容によっては実演もできるでしょう。

日常生活で人に教える機会はそこまで多くはないかもしれませんが、少ない機会しかないのであれば尚のことスマートに決めたいものです。

 

私から最後に言えるのは忘れちゃいけないのは相手が生の人間ということです。

逆にそこさえ履き違えなければ大丈夫だと私は思ってます。

教える側が威張って「なんでできないの?」とパワハラ紛いの言葉を投げかけることは現代社会だと向かい風という勉強にもなりますし、イライラせずにアドバイスや指摘を受け入れやすい語順で提供するという訓練にもなります。

教える側が教わっているとはよくいったもので、見る視点を変えて教える側も大変貴重な体験をしていることに気がつけたら、今回の内容にも少しは意味があったのかなと私は思います。

 

 

 

 

 

・さいごに

お疲れ様でした。

今回は詰め込みすぎたかも…ということで突貫工事感は否めませんね…申し訳ございません!

ヤークトアルケーもそろそろ出ますし、FBぶりにジオを練習し始めたのでガンダムも熱くなってきました😤

次回は最近コンテンツの展開が著しく行われているアズールレーンというゲームを題材にする予定です。

その次はちょうどガンダムがアップデートされますから新機体のアレコレとかになると思います。

それでは今回もありがとうございました😊

また次回お会いしましょう。

 

 

 

方法と取り組み方

こんにちは。

今回はガンダムの話ですが少し前置きが長いのと自分の身の上話などがあります。

このタイトルの話をする上で重要なのはまず、私自身が今どうで過去からどうなってきたのかなど、私自身を題材にして行う必要があります。

言わば自己啓発の本のようなものと思ってください。

別にお金を取ろうだとかそういう怪しいものではないのでご安心を(笑)

自己啓発系のトリックを知っている人は最初から鼻で笑って読んで頂けると幸いです。

今回は少なからず私が文章を始めたキッカケとも言える論として回帰を目指したものでもあるため、私自身の自涜そのものであります。

ただ、皆様にお約束させて頂きたいのは、私自身という貴方ではない他人の方法と取り組み方を知る事で、貴方自身の考えに風を吹きこませます。

これを読んで馬鹿にするもよし、なるほどなと考え方の1つとして見ていただくもよし。

読んでみて何にもならなかったということすらもよしです。

むしろクソ長い文章を最後まで読んで「何も得られないクソ論」と言って頂けたなら、それは最後まで読んでくれたの!?って感じで、むしろ私が「こいつは馬鹿なのか?」って思うので(笑)

理解はできなくてもこういったものに触れる機会があれば、これはこうなのかなと自身で考える時間が必ず生まれます。

その機会と時間を大事にしてほしいなと常日頃から思ってはいるのですが、そういうことを面と向かって私から…というのは中々にイメージから離れていたり、私自身が「わかる人間だけがわかればいい」というモットーがある以上、広く伝える理由もないです。

偶然これを目にしてしまったのであれば、少しだけ読み進めてもいいかもしれません。

中身自体は結局ガンダム(EXVS2)のことですけどね。

前置きはもう少し続きますがお付き合いください🙇‍♂️

 

 

前話

最近12年間やってきたことを見直して方法を変えたことで新しい発見がありました。

私は身体を動かすのは嫌いではないのでちょびっと走ったりしてたのですが、今までウォームアップにおいて「歩く」という考え方を持ってませんでした。

ふと、ある日走った時にどうにも走ってる最中に身体が重くなったり足が動かない、別に年々スピードが落ちているわけでもなければスピードに乗れてない気持ち悪さがあるわけでもない。

では、この違和感はなんなのかと自分の影やガラス戸と睨めっこしてフォーム確認。

自分の動きを自分がじっくり見るというのはスポーツをやっていた方にはわかるでしょうが、意外にも難しいものです。

見てみれば別にフォーム自体は崩れていないし、足も自分の意識とは別に問題のあるバテ方をしているわけでもない。

なら、何が問題なのか。

これを考えた時、自分はあくまでも「外見的な部分」に囚われています。

このような「何か調子が悪い」という時に外見的な形に問題があると仮定するのは別に間違っていません。むしろ人間としては正常です。

この問題の解決策がフォームの修正でFAしてから実行した結果、もしそれでも違和感が拭えなかった場合は、それはまた別の原因を考えそうなものです。

次にメンタルが問題だったと仮定しましょう。

自身の内側に問題があったのだと。

この解決策はその場の状況で言えば今日はそういう日なのだと開き直るだとか、そういった気持ちの切り替えがこれにあたります。

では私が考えている私としての思考とは別に、私の肉体に外見では分かり得ない問題があったと考えてみます。

要するに心と身体とは別に解決を求めたいのです。

外側にも内側にも見られない何かしらの要素が欠けていたからこうなったと、冷静な分析をします。

これから導き出されるものは「何かを変えてやってみる」「準備や対策といった現実的にできるもの」がこれにあたるでしょう。

深く考えるならこれらを行なった結果、「自信」としてメンタルにカウントしてもいいかもしれませんが、それはまた別の話になるため、狭義の意としてはやはり分けたほうがいいかと思います。

 

話を戻しますと、私はこの違和感に対して全く別の走り方を思い出して取り入れました。

地面から足を前に運ぶのではなく、地面をむしろ蹴るイメージで走るものです。

いわゆる短距離走やアメフト/ラグビーといった競技に必要な走法で、主にふくらはぎや腿の裏の筋肉を使う、長く走るよりも短い距離に適したものです。

私は今まで走ってから歩く、クールダウンの形式を採用していて歩くという行為にはそこまで比重を置いてませんでしたし、先の短距離向けの走法も比較的長く走ることから使うことはありませんでした。

しかし、長く走る前のウォームアップとしてこの短距離走法で歩くことを採用してからは、時間をあまり取らずに肺と足に熱を行き渡らせることが分かり、自分の身体にとって欠けていたものは「変化(短距離走法)」と「準備(ウォームアップ)」だったと、ひとまずの結論を得られたわけです。

こと、今回の違和感の正体とは自分自身に対する走りのイメージと肉体の同期にズレが生じていたためです。

よく風邪をひいた時に精神は正常に歩いているつもりでも身体は遅れてきていることがありますよね。それと同じです。

私は私の肉体がベストな状態になるよりも先にベストになってしまっていた。それを普段使わない筋肉に刺激を与える走法のウォームアップにより、違和感を感じていた部分を解消したという、まさに今回のタイトルの通りです。

即ち、「本質を疑ったり変えるのではなく、方法によって変える。そして取り組む」

これが長い前置きにおける皆様に伝えるべき今回のテーマであります。

 

一つお断りしておく事項として、悪質な自己啓発セミナーとは違う点としても、私がここでお伝えすべきこととしては、貴方がこれを読むことで何かが劇的に変わるかもしれないであるとか、貴方が生まれ変わるわけではないということです。

少しだけ中世哲学の話をするならイギリスの偉い哲学者であるロック先生は「全ては学習」と仰ります。

経験すれば知識という概念を得られるから、その先に普遍性を得られるのだと。

しかし、現実はそう甘くないです。

経験をした数だけ実際に賢くなれると考えるのは1つ現代人の都合のいい解釈、そしてロックがもたらした病とも言えます。

セミナーといった講義によって外部から知識を得たとしても、得られるものはあくまで「方法」であることを知らなくてはなりません。

生まれながらに個性的な我々はこれから語るゲームにおいても別に他人になる必要はないし、むしろそういう自分を見つけることに意味があります。

先の私の走りに対する違和感への回答はまさしく「自分は〜してみた(みる)」といった私なりの答えであって、他の人は筋トレをして解決を図る人もいれば全く異なることを考えつく人もいます。

今回の論は私が経験した「〜である」という方法を提案するものであって、「〜べきだ」という提案をするものではありません。

この「である」から「べきだ」という答えを相手に与える人間は総じて信用すべきではありません。

これは今回の論の適用先であるEXVS2に限った話ではなく、現実の貴方の生活や考え方として身の回りにおける1つ私からのアドバイスとして、どうか考えてみる機会を得たと思って頂ければ幸いです。

 

とんでもない前置きとなりましたが、ここまで読んで頂いた方にはおそらく以下の文章はあくまでも方法(method)であり、一切の回答ではなく、他人はこうやっているんだなという1つの経験として持ち帰って頂くことができると思います。

 

 

 

方法と取り組み方

まずこういうのは筆者の現状を語るべきです。

これを見てください。

f:id:chihahumi:20190812114804j:imagef:id:chihahumi:20190812114811j:image

 

私の身の回りや上位の人間と比較すれば私の数字は低い部類で間違いないでしょう。

このゲームは概ね60%台から強いプレイヤーという認識が私にはあります。

てか思ってたよりカード挿してやってないんですね私…6000戦くらいはやってるつもりだったんですが(笑)

これを見て皆様はどう思うでしょうか。

まず、これを見た率直な感想が貴方の今いる立場そのものです。

低いと思った方は結構上手い方かそれ以上。

普通くらいと思った方は少なくともゲームは何年かやってて格上に勝てない感じの方。

高いと思った方は現状同じ腕の相手にも五分、乃至はゲームにおける考え方が浅い方。

こんなところでしょうか。

 

戦績とはそもそもなんでしょうか。

単純に勝ち負けの数値化、その比率だけでしょうか。

今作は実はモバイル周りも結構高性能化してて色々見れたりします。

とりあえず私の対戦詳細を見てみましょう。

f:id:chihahumi:20190812121659j:imagef:id:chihahumi:20190812121710j:image

(※エピオンが私です)

さて、左1枚目は正直見返すのもゲロ吐きそうなくらいのクソやらかし試合なのですが、こういった戦績の見方ができるようになったのは、VSシリーズにおいてはとってもありがたいことです。

全部解説に回すと文字が勿体無いので要約しますと、この対戦は

①クアンタをボコれてない上にE覚醒を全覚醒で使ってる

百式が順落ちをしていて覚醒もないのに落とせていない

③クアンタの1回目の覚醒が相方のL覚醒を捉え切ってしまった

となります。

この場合は第一義的にエピオンが1回目の覚醒を渋ってしまったことが敗因です。

特にE覚醒という1vs1であれば確定有利がつけられる覚醒を使ってないのはご法度。

エピオンが覚醒を落ちる前に使っていれば、少なくとも相方にクアンタの覚醒がいってもカバーできたでしょう。

これは①が原因で③を誘発してしまったと考えるのが妥当です。

②は百式がL覚醒だった事から先でも後でも落としたところで相手の総覚醒回数は変わらないものの、百式がL覚醒を使って下がっている時間が長いならその分だけクアンタがノーリスクで突っ込める+百式は事故狙いできることに。

百式が一切のリスクを負わずに下がれた場合は低コストが非常に苦しくなるため、ここの判断はエピオンが地雷です。

 

2枚目の画像に行きましょう。

2枚目は1枚目とは裏腹に

①相手の覚醒を先に使わせている

②E覚醒を3回使っている

③最後のヴィダールの覚醒を2人で捌いてからヴィダールに2人で吐いている

所謂理想の立ち回りです。

エピオンのE覚醒は特殊な理由があるものの、一般的な半覚抜けから相手を落とせるかもしれない点では同じで、実際にヴィダールが2回目を吐いたあたりでエピオンも使って相方へ向かわせないなどの工夫をしたと思われます。

何故なら相手が先に2回目を吐いた時点でエピオンがまだ1回目の覚醒である以上は、相手の2回目で大きい被害を受けなければ残りの覚醒回数は相手が先に-1となるため、余程のことがなければ覚醒のない相手に覚醒を持ったこちらが負けることはありません。

故にヴィダールの2回目のM覚醒にはこちらがE覚醒して1:1交換すればよく、最終的に覚醒がない方へ2人で吐けば勝てる結論が生まれます。

 

この2枚の対戦詳細、少しくどい解説が入りましたが、上達するという意味ではどういった方法を用いて取り組むのが良いでしょうか。

恐らく、我々含めた皆様方がこういった試合の後に少なからず反省すべき点が出ると思いますが、それを経験として2度としないと誓ったところでいずれまたやることでしょう。

それが、まず前提です。

人間は学習する生き物で学んだことを実践できる生き物ではありますが、対戦ゲームにおいては「自分」と「相手」は動態的です。

つまり「自分」が対策を積めば「相手」もまた対策を講じられるのが穴といえます。

この部分でまさしく個性が出るのかなと私は思います。

 

とりわけ他人の「〜である」というのはここにきて初めて役に立つわけです。

方法とは私が歩んできた世界では切り捨ての論理として悪しきものでありましたが、知識としての「〜である」はその数だけ役に立ちます。

対戦ゲームで言えば相手の知らないことや予想だにしないことを突いたりする、いわば攻略としての「〜である」は自分自身で試しが利くことに意味があります。

私は先の2枚の対戦詳細において別段ここをこうした方が良かったとここで書くつもりは毛頭ありません。

何故ならそれをしてしまえば私の経験としての「〜である」から「〜べきだ」という言明を吐き出してしまうことになります。

私がいつも1枚目のようなプレイをしているのであればまだしも、2枚目のような好プレーがあるのであれば、それはまだ1枚目だけを言及されるのであれば反論ができます。

これを戦績という面で見るなら「全く同じ腕の相手に50%」と「格上に対しても50%」とでは意味が異なってきます。

それがこのガンダムという戦績からはわかりませんし、現実の数字からも分かりえるものではありません。

畢竟、高い勝率を維持できているプレイヤーとは「勝てる試合を落とさない」ことが秘訣であり、低い勝率となってしまっているプレイヤーは「勝てる試合を落としがち」なのだと思います。

ただ、このゲームにおいてのマッチングシステムはA以上はやや無差別気味であるため、全部が全部これに適用されるかと言えば疑問は残ります。

そのような場合、上手い人は上手い人とやって果たして勝ち越せるのかどうかを考えてみてください。

恐らく技術力が拮抗しているなら、どちらかが飛び抜けて勝つ場合そこには対戦ゲームとしての仕様である「相性」やガンダムに限って言えば2on2という面で差があることになるでしょう。

細かく探っていけばいくほど対戦ゲームにはバランスというものが最終的に存在していることが分かりますし、この場でこれ以上求めるのは本来のテーマから外れるため話を戻します。

 

この話を出すとよく「戦績低い奴は〜」「階級が〜」という輩が出ますが、それは結局のところ50%の違いを説明することにはまるでなっていません。

もし仮にそういう発言をした人がいたとして、その人が50%かそれ以下の人に負けた時、私もよく目にしてしまうのですが、SNSに「◯◯さんに勝ちました〜」というのは流れてこないはずです。だってそういう発言をするなら負けないんでしょうから。

私たちは常日頃から「〜である」から「〜べきだ」という誤りをしがちです。

この場合で言えば「戦績や階級が高いから」という事実を建前に「低い戦績や階級に優位する」という考えは成立しないでしょう。

ガンダムにこそ例えていますが、これは非常に広い射程を持った話であることを伝えたいです。

せっかくこんな駄文を読んでくださっているのですから、読んだことで何かを持って帰って頂きたい、その内容としてはまさしくこれに当たります。

即ち、「できる」と「正しい」は全くもって別のこと。

私の座右の銘でもあります「might is not right」であります。

我々は「たまたま」「偶然」という部分に対して敏感です。

先の例で言えば「たまたま強い人に勝った」事と「たまたま格下に負けた」というだけで喧嘩になったりします。

やれ連勝補正がどうだの言いますが、連勝補正も結局はその対戦する時に「偶然」あったからです。

普通に考えれば連勝補正無しなら格下に負けないことの方が多いでしょう。

しかし、「たまたま」や「偶然」といった自然的な、自分自身ではどうしようもできないような部分に文句を言うのであれば、自分自身もまたそこに文句を言うのは矛盾してしまうことになります。

この例で言えば上手い人が格下に優位するという「偶然の事実」に権利を持ち出すのであれば、上手い人が格下に負けた時にピーピー騒ぐことは「偶然」負けたという事実を認めないことになります。

 

 

方法の問題点

この「偶然」というものは方法を考える上で非常に邪魔となります。

ガンダムを上手くなるには色々な手段が考えられますが、このような「偶然」をまずは捨てることから始めましょう。

最初の方の話に戻りますと「50%の戦績」を自分がどの程度の強さの相手に出せているのを自分自身の戦績詳細から分析してみましょう。

ここで重要なのは「偶然を必然と取り違えてはならない」一方で、「セオリーとしての必然」と「自身の技量による必然」は素直に認めるべきところです。

例えばE覚醒を半覚で使わなかった「事実」を「偶然」として扱うには「方法」の面から否定が入るからです。

勝つためには「E覚醒を半覚で使う」という方法に偶然は介入出来ません。

何故なら方法は偶然を可能な限り減少させる手段だからです。

これをまず理解する必要があります。

難しく考えずに自分はここがダメだなとかここはこうした方が良かったなと考えてみましょう。

確かにそこには偶然があったのかもしれません。

しかし、方法を使うのであればこれから先、同じ偶然は自分の対策である程度どうにかできます。

それが方法であり手段であり、偶然を排除していくという取り組み方です。

最も対戦ゲームである以上はどうしても運の要素を全ては排除できない。

その偶然を減らせれば勝率が少しばかり上がると考えるなら、試すだけでいい方法というものは遥かに敷居が低いでしょう。

 

新しいことを始めたりするのは怖いかもしれません。

上手くいかないことも多いでしょうし、やってみたら実際には勝てた相手にと勝てなくなるかもしれません。

ただ、私としてはゲームというフィクションだからこそ挑戦すること自体に価値があると思っています。

かのウメハラが言った「今これを練習すると勝率は下がるかもしれない。でも、今勝率を下げて練習すれば次は勝率が上がるからやる」。

この言葉私は大好きです。

勝率の話云々ではなく、今これをやれば自分にとって将来的にプラスになるという考え方。

そして何より「自分自身で決めてやる」ことが何よりも大切なのだと言葉を送られていました。

方法と取り組み方はまさしくこれに該当します。

「〜である」という事実をどう自分に取り入れて取り組むのかをプランニングする際、ドーピングのように一瞬だけ強くなりたいのか、孫悟空の修行のように取り組んだ中で自分なりの答えを出したいのか、取り組む前段階で意識の差があると思います。

別にどちらが正解というわけではなく、方法というものはどちらにも答えを用意できている。

その中で自分の実になるものはどちらなのかというのは、人の向き不向きという別の面に答えを委ねられてしまうことこそ、この「方法」という手段において最も重大な課題と言えます。

 

 

長所と短所

ゲーム以外においても言えることですが、皆さんは「長所を伸ばすタイプ」か「短所を補うタイプ」かどちらでしょうか。

かのイチローは「自分の長所は何であるか、自分が分かっているかいないかが大切。力があっても芽が出ないのは、自分の良さを十分に分かっていないから」と言います。

 

私自身の話に少しお付き合いください。

まず、私は後者の人間です。

それは私の長所が短所を減らすことだからという身もふたもない理由だからであります。

私は特別才能がなかったので練習して出来るようにする以外に道が無く、プレイスタイルはそのままに機体と立ち回りは変えて変えて苦手な部分をテクニックで誤魔化してきました。

今ではズサキャンと横サブで陣地取りゲームしかできなくなりましたが、その根底にあるものとは最低限「自分がこれが今は強いと思ってる。だからこれを練習する」プロセスは経ています。

イチローの言葉は一見自分の得意なこと、つまり数値上抜けているものをひたすら伸ばし続ければいいように聞こえますが、それは違います。

目に見える長所を伸ばすことが当人にとってベストであるのかは全く別の話です。

これは何回も言うようですがイチロー「〜である」を「〜べきだ」として受け取っているならそれ自体が間違いになります。

取り組み方においては方法の「〜である」から自分の思考に適した「〜である」に落とし込む必要があります。

言い換えれば自分の納得する答えを得るための方法なのです。

 

長所/短所というものはそもそも何なのか。

プロのスポーツ選手がひたすら長所を伸ばして短所を放置すると思うでしょうか。

この問いかけには我々が考えている前提とは違うものが内在しているのだと、私は思います。

極端な話をすれば野球選手で当たればホームランだが、当たらなければ三振という選手をあなたが監督なら取るでしょうか。

私は野球の経験があまりないですし、実際のところこういった選手を球団が採用しているかはわかりません。

しかし、この極端な例を出すことで皆様に考えて頂くことはできそうです。

 

この長所と短所から導き出される最後の論点としては「本質論ではなく、方法論に落とし込む」ことが大切です。

この長所と短所の問題は主に自身が短所だと思っていることに対して、「そもそも」という論理を吹き飛ばした強弁的なことばにどの程度耐性があるか、またそこから再び動き出すことができるかになります。

これは大体他人から言われることばに対して挙げられる論理ではありますが、自己肯定感を高めるという目的においては、ガンダムでも役に立つし一人称でも問題ありません。

簡単に言えばメンタルコントロールやアンガーマネジメント、それらを括ったものと考えてもいいでしょう。

自分の何かの失敗に懲りた時に「自分はなんてダメなんだ」と思うことは前に進む力を人間が想像している以上に妨げます。

例えば「俺はいつまでこんなクソみたいな被弾をしてるんだろう…」と自己嫌悪しがちな人は、被弾以外の些細な事にも同様の状態を誘発しやすくなり、結果として自分の長所すら短所として見てしまうことがあります。

そういう時のミスは次のミスに繋がってしまい、一般的に言われる負のループとして形成されてしまいます。

即ち、上達を考える上ではミスを恐れないことがまず第一の条件になります。

しかし、それは本質を変えろといっている他ありません。最初から人間そんな簡単に気持ちを切り替えられるならメキメキ上手くなります。

問題はこの問題を自分でどう解決するかです。

提案できる方法としては

①失敗をメモして、その時思ったことを書く

②次にその失敗と内情を自分ではない他人が起こしたものと仮定する

③自分はその他人を見て極めて公平に、しかしネガティブな考えや批判的なことは避けて、あくまでも客観的な事実を書く。最後に自分を責めるなと付け足しておく

④ ①〜③を繰り返し、ポジティブな意見を反復させる

 

これを繰り返すことで失敗とは抽出して客観的な判断で事実を確認できることになります。

言うなれば他人がやった失敗には◯◯のような解決策があるのではないか、という安直な意見が人は普通出るもの。

とりわけガンダムなら低コストで自分が先落ちしてしまった場合と他人がした場合とでは、後者の方が絶対に心の余裕があるでしょう。

その心の余裕を使って客観的な事実を確認することは、結果的に自分の自己肯定感を高めることに繋がるというものです。

少し文章では難しいかもしれません。

まず、自分のミスを紙に書き出してみて、それを他人がやったらどう思うか、それを考えてみてください。

1つの方法論としてこの「自分で自分を客観的に肯定する」ことは人間関係や自己分析に大いに役に立ちます。

 

これを他人と解決すると考えると他のゲームよりも2人が最小単位である事から、僅かながら解決を図りやすい、もしくは解決が早まるかもしれません。

相方の人が先の自己解決プロセスの③を担当してくれるからです。

ここで少し前の話を思い出してください。

例えば相方の人が実際に対戦で負けたりして自己嫌悪してる時、それを見た自分は少なくともその相方より上手い前提があった場合、一体どのような声をかけるべきかを考えた際、その相方より上手いからという事実に即した言葉を人はかけてしまいがちです。それはダメなのです。

具体的に言えば、「あそこが悪かったから次はこうしてみないか」という方法ならOKですが、「お前は〜だから」とか「そもそも〜」という本質を疑うものは、先の例に挙げた「戦績低いやつがー」という人とその時点では全く同じです。

これは人生において付き合う人間を選ぶといった話に置き換えることもできますが、自身を主観によってのみ批判する人間とは付き合う必要はありません。

そんな人とやってたら上手くなるものも上手くなりません。

何故なら自己肯定をして前進しなくてはいけない時に自己嫌悪を加速させて後退させるのですから、なんだァ…テメエ…と喧嘩になってもおかしくありません。

喧嘩になるならまだいいですが、喧嘩にもならずその相手の言葉を受け入れてしまうなら、それは少し己を見つめ返さなくてはなりません。

他人から言われたことだけで生きるなら最初から自己嫌悪なんてする必要はないです。むしろ「じゃあ勝てないのはお前のせいだろ」くらいに思うのが正解です。

 

人間関係と上達 〜気魄と合法性〜

少なくともゲームをやるというのは、理由はどうあれ、自分がやりたいからやってるものだと私は思ってますから、他人の意見は意見でしかないこと、自分の意見はハッキリと持つことが大切です。

人生において、付き合うべき人間とは「根拠のない自信」を与えてくれる人です。

あくまで自信を与えるだけで根拠のない事実を教えてはいけませんよ(笑)

自己肯定感を高めてくれる人は③で仮定したような「客観的な意見」と「自己責任の追求の制止」を促してくれる人です。

勘違いしがちなのは「自分にとって優しくない人間/意見」を排他的に捉えるのはダメです。

何故なら、前提として自分の失敗がある、それを解決するための方法に対してそのような考えを持つのは、自己嫌悪よりも責任転嫁として上達は見込めません。

あくまでも客観的な意見に指導的立場が入っていたのであれば、それはその人の経験からくる「〜である」よりもセオリーとしての「〜である」、即ち、上達するために通る必要のある方法であることになります。

実際、確かに相方のミスに誘発した自身のミスというのは存在しますが、2人でやるゲームである以上、そこを割り切れるかどうかがこのゲームの負のループから抜け出せるのキモになっていると思います。

 

社会生活においてもこれは同じです。

最近、私自身も現実で指導を担当させて頂く機会があったことも幸いし、自身を省みれた過程を元に本論を書いてます。

良い先輩、良い年上、良い上司。

それらはただ厳しいだけではダメなのです。

昨今では◯◯ハラスメントという言葉に置き換えられますが、ハラスメントとはまさしく「事実に権利を認めてしまった結果」起こっているものです。

ですが、社会生活においては厳しさと優しさ、即ち、飴と鞭を使い分ける必要があります。

どちらか片方だけではダメ。しかし、両者を上手く配分することこそが上に立つものとしての手腕であるとも言えます。

少し昔話をしますと

ある王様が教会の人に戦利品で持っていった礼拝用の壺だけは返してくれないかとお願いされる。

王様は構わないと仰り、部下の兵士に「壺は私が貰いたい」と言いますが、ある兵士が壺に斧を突きつけ「王様、この戦利品は平等です。クジ引き以外で手に入るものには触れてはいけません」と言い放つ。

王様は無礼なヤツだとは思いつつもグッと堪えて、クジ引きという正当な手段を持って壺を教会の人へ返却した。

1年後、王様が兵士の武器の手入れが行き届いているかを確認する行事において、壺に斧を突きつけた兵士の武器を「手入れができていない」と地面に投げつける。

兵士はそれを拾おうとするが、王様はその瞬間、男の首を刎ねた。

それ以降、王様に無礼な態度を取る人間は一切現れていない。

 

これは少しばかり過度な例ですが、王様は自分が立場上、お前らよりも上の人間なのだと言うことを軍事イベントで知らしめたのです。

会社で例えるなら所属部署の部長席に呼び出されて叱責されたりするのがこれにあたるでしょうか。

難しいのは早すぎるとパワハラ、遅すぎると舐められるということ。優しすぎても同様です。

気魄と合法性という話の一端ですが、会社という空間の中においては権利が確かに存在している。この話の王様で言えば戦争中や軍事イベントだけ権利がある。

その権利をどういう演出で行使するかによって相手に植え付ける印象が異なってくるわけです。

そして、最も重要なことはこれを続けてしまうだけでは「事実という権利」だけが先を歩いてしまい、嫌われる上司になってしまうでしょう。

立場が上ということを教えたのであれば、それから先は「尊敬される人間」になるのが一番手っ取り早いです。

学術的な言葉で言うなら「権利の権威化」がこれに当たります。

つまり、「あの人の言うことは聞いておこう」といった納得の元、自ら進んでそれを受け入れてもらうのが実際はベストです。

 

何故このような段落を設けたか、コンテクストとして矛盾していないかと思った方はお察しがいいといいますかなんといいますか。

私が何度も何度も方法論として語ってきたこと、即ち、「事実に権利を認めてはいけない」「他人の〜べきだは疑え」という2点を覆すかのような擁護をしたのかと。

それは私も「人に教える/伝える方法」として実践していることには、主観が入ってしまっている事を認めざるを得ないからです。

どういう理屈を経ても、他人に何かを客観的な意見として伝えようにも、人は絶対的に主観というものが入り込んでしまうことを否定できないからです。

勿論権利の権威化なんてものは概念としてのものであり、正当性を確かに主張できるものです。

しかし、私がここで文字として書くということは、テクニックを知っていれば誰でも権威的な意見として相手に教え込む事ができてしまいます。

一度権威となってしまったなら自己肯定感が低い状態と何も変わらない、相手の言う事は正しいという前提ができてしまうのは、やはり事実に権利を持たせることになってしまいます。特に初心者からすれば余計にそう感じるでしょう。

私も嘘をついてるつもりはないですが、私の言っている事を疑う合理的な根拠としては、この絶対に主観を取り除けない部分が挙げられます。

 

上手い人が言うことは正しいというのであれば、その「上手い人が言うことが正しい」という事実は「一体いつ(when)から」そうなのかを聞いてみてください。

恐らくその人は「上手いから正しい」という事実の権利しか認める事ができません。

このトリックは現実世界においても非常に巧妙な手口で存在しています。

最初の方で語ったロックがもたらした病というのはこれに当たります。

自己啓発セミナーといった講義は相手と自分の距離が離れているため、より一層そういった権威を感じてしまいがちです。

だからこそ、そのような自己啓発という「方法/手段」を経ていれば自分は変われるのだと幻想を抱いてしまうわけです。

ガンダムも全く同じです。

他人の意見をひたすら聞いてやって上手くなった人は確かにいるかもしれません。

しかし、それは世間一般的に言えば希少な例と言わざるを得ないでしょう。

私たちは私たちの知り得る範囲のことでしか上手くなれません。

それを外部(SNSや他人との意見交換)からの知識で少しずつ広げていくのです。

万が一その希少な例を棚に上げて意見を言う人がいたら「それは過度の一般化ですよ」と優しく教えてあげてください。

 

 

最後に

長々と方法と取り組み方について語ってきましたが、ガンダムにはあまり触れてなかったなと見直して思いました(笑)

しかし、思考の手順や「方法」という自身の本質とは別に解決を考えるやり方は、ガンダムに限らず生きる上で自分を楽にさせてあげられます。

あまりガンダムをしている周りにはこういった事を考えられる方が少なくとも私の周りにはいなかったので、結局のところ私も自分で自分の肯定をして少しずつ前進してきた人間というのは、この論を見て頂いたのであればうっすらわかるかと思います。

勿論、アドバイスをくださった方やオフラインの時に対戦してくれた方には感謝しておりますが、上達する上で必要なのはロックが言う学習であると同時に、その学習とは方法であって、方法とは実際の答えからは1歩引いたところにあるもの、加えて答えとは「〜べきだ」を疑う取り組み方から得られるものと帰結いたします。

 

私も同じように自分自身を肯定していく中で度し難い「矛盾」にぶつかることがあります。

それは先の通り「他人に教える/伝える方法」から「主観」を絶対的に取り除けないというりことです。

私も結局は客観的に見たと自称する主観的意見を皆様の目に届けているだけであり、また事実に権利を認めさせるようなテクニックを使っている事を一切否定いたしません。

ガンダムにおいても自分が正しいと思っていることと他者の意見がぶつかった際、自分の信じている方が正しいということには合理的な根拠を求めることができても、他者の意見が絶対的に間違っている理由にはならない時があります。

エピオンであればズサキャンをするのが最適解なのか上から攻めるのが最適解なのか、結局のところ「自分に合った方法」を選ぶ、そしてそれを継続的に精査→実行していく必要があります。

即ち、自分の意見と他人の意見から自分自身を「止揚」させていくことこそが、ガンダムの「私なりの」楽しみ方であり、人生を少しだけ楽しくさせる「方法」であり、方法と取り組み方の本質に当たるものなのではないのかと、1つの説を唱えさせて頂きました。

 

合計文字数14000字近い過去最長となってしまいました。

ここまで読んでくださった方、大変お疲れ様でした。

私としても数年やってきて自分の頭の中を整理できたのはスッキリです。

 

次回は映画の感想とかになるかもしれません。